マンションリサーチ総合研究所

マンションリサーチ総合研究所 レジデンスキャップレート調査 第六回調査

2017年7月発表【マンションリサーチ総合研究所 レジデンスキャップレート調査】

調査主体
マンションリサーチ株式会社 データ加工分析:林宏樹
不動産エコノミスト:吉崎誠二 他

調査データ
東京都23区/名古屋市/大阪市/福岡市/札幌市/仙台市/さいたま市/横浜市/京都市/神戸市 売出事例棟データ60,641棟

第六回 レジデンスキャップレート調査

マンションリサーチ総合研究所は、概ね2か月に1度(年6回)の頻度で、レジデンスキャップレートを算出し、試験的に公表致しております。今回の発表は、その第6回目となります。

 第6回公表の対象エリアは東京23区、大阪市、名古屋、福岡市の4大都市部に加えて札幌市、仙台市、さいたま市、横浜市、京都市、神戸市10都市としています。マンション(分譲マンション)に特化した投資利回り水準を試験的に算出し、公開します。

(コンパクトとファミリーの動きが変わる)

 最近の市況感を聞いていると、不動産価格はそろそろ天井か、という意見とあと少し上昇するのではないか、という意見に分かれます。しかし、ここから大きく上昇という意見は少ないようです。
 実需マンションは都心を中心にかなり高額になっており、いい物件があっても手が出ないと、という声が聞こえます。
一方、超低金利はまだしばらく続きそうなので、イールドギャップを考えると投資マンション熱は、まだまだ冷めていないようです。
 これからのマンション市況はコンパクトとファミリーで違う動きをする気配です

本調査の算出方法としては、下記のとおりです。

▷ 利回り計算
各マンション毎に持っている”現時点”での「売買平米単価」「賃貸平米単価」を元に(賃貸平米単価の合計値×12) / (売買平米単価の合計値) × 100」で利回りを算出しています。
※ 上位下位3%のマンションは対象として除外

▷ コンパクト/ファミリーの定義(対象/棟数)
コンパクト : 戸の最大平米数が40.00㎡以下のマンション
ファミリー : 戸の最大平米数が40.00㎡を超えるマンション

マンションナビが保有する、現在の分譲マンションの価格(応募価格)と、該当マンションを賃貸として貸し出した時の賃料をもとに算出(※算出方法は後述)する、速報的なキャップレートです。

(調査時点 2017年8月31日)

【第6回 レジデンスキャップレート調査】

レジデンスキャップレート
マンションナビの保有データを使用しております。このデータは応募されている分譲マンションのデータを集計し分析を行い、週1回以上の更新を行っております。マンションナビでは、応募価格と、該当物件の賃料を掲載しております。合わせてご覧ください(https://t23m-navi.jp/)

コンパクト物件(40㎡以下:主に1R,1LDK)

 コンパクト物件のキャップレートは、前回に比べてすべてのエリアで下がりました。主に価格の上昇が要因だと思われます。
最も高い札幌市では11.21%、続いて仙台市10.14%、逆に低いのは大阪市5.78%、東京23区6.10%という結果になりました。

今回も大阪市の方が東京23区よりも低いという現象が見られました。中古コンパクトマンションの販売物件数にかなり差がありこと、それに伴い築年数にも差があることから、築年数が古く、その割に高い家賃が取れる物件があることが伺えます。
東京23区は、前回から約0.25%低くなっています。これは調査10地点の中でもっとも小さな下げ幅です。最も大きな下げ幅は名古屋市のマイナス1.73%でした。

調査エリアの全てで、レジデンスキャップレートはマイナスになっています。低金利の影響で、コンパクトマンション投資の熱はまだまだ冷めていないようです。賃料に変化がない前提では、コンパクト物件の価格の上昇基調がまだとまっていないことがうかがえます。

ファミリー物件(40㎡以上)

一方、 ファミリー物件のレジデンスキャップレートは、仙台市を除き、他9地点でプラスとなりました。
コンパクトがすべてマイナス、ファミリーが9/10の地点でプラスという、はっきりと結果の分かれた形になりました。
最も高いのは札幌市で8.95%、最も低い東京23区で5.73%でした。唯一マイナスの仙台市は7.46%(前回比-0.07%)で、マイナスですが、ほぼ横ばいという状況です。

 前回も述べましたが、コンパクトの最大と最小値の差は、5.43%ですが、ファミリー向けでは3.21となっており、その差は依然大きなものとなっています。

※ご注意
なお、本データは、マンションリサーチ社のデータをもとにマンションリサーチ総合研究所が算出しました。また、本データにおける錯誤等の責は負いかねます。

※ご注意
なお、本データは、マンションリサーチ社のデータをもとにマンションリサーチ総合研究所が算出しました。また、本データにおける錯誤等の責は負いかねます。
【お問い合わせ先】
マンションリサーチ株式会社
マンションリサーチ総合研究所運営事務局
〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目2番11号 エイム東京九段ビル3階
info@mansionresearch.co.jp

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2017年9月11日
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