マンションリサーチ総合研究所

マンションリサーチ総合研究所 レジデンスキャップレート調査 第三回調査

2017年2月発表 【マンションリサーチ総合研究所 レジデンスキャップレート調査】

調査主体
マンションリサーチ株式会社 代表取締役 山田敏碁
不動産エコノミスト 吉崎誠二 他

調査データ
東京都23区/名古屋市/大阪市/福岡市/札幌市/仙台市/さいたま市/横浜市/京都市/神戸市 売出事例棟データ60,203棟

第三回 レジデンスキャップレート調査

マンションリサーチ総合研究所は、数か月に1度(おおむね、年6回)の頻度で、レジデンスキャップレートを算出し、試験的に公表致しております。今回の発表は、その第3回目となります。

キャップレートは、Capitalization Rateを略したもので、「還元利回り」とも呼ばれています。
キャップレートは不動産から生み出される純収益から不動産価格を求める際に用いられる利回りで、一般的には【純収益÷キャップレート=不動産価格】として表されます。また、投資家の期待する投資利回りとも言いあらわらすことができます。投資用の不動産価格の算出においては、上記収益還元法を用いるのが一般的となった昨今において、キャップレートの動きは、不動産価格を決める重要な基準となっています。
 第三回の公表においては、対象エリアを10都市に広げ、これまでの東京23区、大阪市、名古屋、福岡市に加えて、札幌市、仙台市、さいたま市、横浜市、京都市、神戸市における、マンション(分譲マンション)に特化した投資利回り水準を試験的に算出し、公開します。

(調査時点 2017年1月末日)

【第三回 レジデンスキャップレート調査】

レジデンスキャップレート
マンションナビの保有データを使用します。このデータは応募されている分譲マンションのデータを集計し分析を行い、週1回以上の更新を行っています。応募価格と、該当物件の賃料を掲載。(https://t23m-navi.jp/

・算出方法は、キャップレートを逆算する形で、つまり(賃料×12)÷成約価格(※A)で求めます。

※A 応募価格と実際の成約価格には、5%程度の開きがあると想定されるので、応募価格×0.95を想定成約価格とします。

・マンションの売買応募価格があまりに高いものや安いものは、上位下位3%を調査対象から外しました。また上記※Aで算出した数値においても、上位下位3%は削除しました。

コンパクト物件(40㎡以下:主に1R,1LDK)
コンパクト物件のキャップレートは、ファミリー物件に比べて地域格差が広がりました。最も高い札幌市では11.95%、続いて仙台市10.49%、逆に低いのは大阪市5.90%、東京23区6.18%という結果になりました。東京23区は、前回2016年10月においては、5.96%でしたので、0.2%程度高くなっています。若干、価格が落ち着いてきたと言えるでしょう。大阪市も同様に、前回が5.75%でしたので、0.15%程度高くなっています。名古屋市は、前回8.56%でしたので、-1.3%となっています。福岡市は、前回が7.53%で、0.2%程度のプラスとなっています。
このように名古屋を除く4大都市圏で、レジデンスキャップレートは高くなっており、全体的にコンパクト物件の価格の落ち着きが顕著になっていると言えるでしょう。

ファミリー物件(40㎡以上)
ファミリー物件のレジデンスキャップレートは、最も高い札幌市で9.29%、最も低い東京23区で5.89%とその差は3%強となり、コンパクト物件の最高値と最低値の差が6.1%ですので、およそ半分となっています。
東京23区のファミリーは5.89%で前回5.55%に比べて、+0.34%。東京23区のファミリーとコンパクト合わせたトータルは5.94%で前回5.62%に比べ+0.32%となっています。
大阪市のファミリーは6.46%で前回6.11%に比べて+0.35%、トータルでは6.40%で前回6.07%に比べて+0.33%となりました。
名古屋市は、7.92%で前回7.96%に比べ-0.04%、トータルでは7.91%で前回7.98に比べ、-0.07%となっており4大都市で唯一、ファミリー・トータルともにマイナスとなりました。名古屋市の活況がうかがえます。
福岡市は7.07%で前回6.78%に比べて+0.3%、トータルでは7.17%で前回6.88%に比べて+0.3%となりました。

※ご注意
なお、本データは、マンションリサーチ社のデータをもとにマンションリサーチ総合研究所が算出しました。また、本データにおける錯誤等の責は負いかねます。
※データの出力に関してのお知らせ
今回より更に精度を高めるべく、一部算出ロジックが変更になっております。
そのため、前回と比較して差があることをご了承ください。

【お問い合わせ先】
マンションリサーチ株式会社
マンションリサーチ総合研究所運営事務局
〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目2番11号 エイム東京九段ビル3階
info@mansionresearch.co.jp

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2017年2月9日
レポート