日本の首都東京。その中心にあるのは、戦前には東京市と呼ばれた東京特別区(23区)だ。その23区の中で最も不動産価格が高いのが、都心五区と呼ばれるエリアだ。千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区がこれにあたる。

このエリアは、ビジネス地域(オフィス街)、商業地域としての役割を担う一方、日本の最高級住宅街としての役割を担っている。都心五区の有名な住宅エリアを列挙してみると、皇居のある千代田区は番町、麹町。千代田区の東に隣接する中央区では、湾岸エリア。港区では青山・麻布・赤坂という通称3Aエリアに加えて高輪・白金エリアもこの区にある。渋谷区は広尾、松濤、代官山、代々木上原など高級エリアが多い。最後に新宿区では早稲田エリアくらいが目立つくらいで、あまり高級住宅街のイメージは少ない。

マンションリサーチが保有する中古マンション応募価格データでこれを見てみよう。東京都心の平均応募価格(㎡単価)を並べると、図1のようになる。

(図1)地名別 売買平米単価(上位20) 

(図1)地名別 売買平米単価(上位20)

図1をみればわかるように、20位まではすべて都心五区のうち、新宿区、中央区を除いた3区となっている。また、年数の経った物件も多く含まれているにもかかわらず、平米単価100万円(坪換算330万円)前後とかなりの高額エリアである。1位と7位の2地区は隣接した場所で、渋谷駅から代官山本面の小高い丘陵エリアだ。千代田区の番町アドレスは、3位(四番町)、13位(三番町)、20位(二番町)となっており、その地位(ぢぐらい)の高さがうかがえる。

都心三区は港区、中央区、千代田区を指し、都心五区はそれに渋谷区と新宿区を加えたものであるが、不動産を主にオフィスや商業の観点から見てのものだ。マンション価格ではランクインしなかった新宿区であるが、超高層オフィス街が君臨し、日本最大のターミナル新宿周辺には巨大な商業施設が立ち並ぶんでいる。中央区も日本一の商業エリアである銀座を擁している。こうして考えると、マンションにおける都心3区は港区・渋谷区・千代田区となり、湾岸エリアの台頭が著しい中央区(あるいは江東区)、人気のある城南エリアの目黒区などが加わってマンション都心5区と言っていいのかもしれない。

吉崎 誠二氏
吉崎 誠二氏
  不動産エコノミスト 社団法人 住宅・不動産研究所 理事長   不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションを行う傍ら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ 主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

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