マンションリサーチ総合研究所

【第43回】札幌のマンション俯瞰からみる特徴

札幌のマンションの全体像を見てみよう。マンションリサーチが保有するマンションデータを分析してみた。

(図1)札幌のマンションの各種平均

(図1)札幌のマンションの各種平均

駅からの徒歩は6.6分。東京に在住している者からすると、意外に近いんだなという印象だ。
次に管理費と修繕積立金であるが、どちらも地方都市にしてみるとやや高いという印象だ。雪対策の費用、寒冷地対応の機器など、他の大都市ではほとんど不要の費用が掛かることは間違いない。

さて、賃料と中古マンション価格の関係であるが、3LDKの一般的な広さである70平米の例で考えてみたい。平米賃料1,274円×70㎡=89,180円、平米単価205,533円×70㎡=1,438万円。
何年賃貸住宅で住めば価格を上回るかを計算すると、89,180×12=107万円、1,438÷107=13.44年となる。これは、東京都心部よりもだいぶ安い。

(図2)建築年×売買平米単価

(図2)建築年×売買平米単価

図2は、建築年と価格の関係を示している。R2=0.89という数字なので、年数と価格の関係はかなり強い。しかし、特徴的なのは1960年代に建てられた物件のずば抜け感だ。市内中心地、あるいはブランド地に古くからあるマンションの人気の高さが感じられる。

(図3)駅徒歩時間×売買平米単価

(図3)駅徒歩時間×売買平米単価

図3は、駅からの徒歩時間と価格の関係について。こちらはR2=0.77なので、図2に比べればバラつきが見られる。札幌市内は3本の地下鉄とJRが走っている。また、市内中心部を循環する形の市電(路面電車)が走っており、これも利用できる。

札幌市内の新築マンションの供給数は減っているようだ、今後はさらに中古物件に注目が集まるだろう。

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2016年1月28日
レポート