マンションリサーチ総合研究所

【第24回】「不動産価格指数」 本格始動 とマンションリサーチ総研にできること

不動産価格の指数の1つである国土交通省が算出する「不動産価格指数(住宅)」が2015年3月25日から、本格的に始動することになった。
これまでは、試験算出という但し書きがあったが、いよいよスタートとなった。本格運用に際し、これまで基準時を2008年に設定されていたが、2010年の1年間の平均を100(基準)とすると変更になった。

・・・・・・・・・・以下は国土交通省のHPからの引用(一部抜粋)
2007 年の米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発した世界各国での金融市場の混乱は、2008 年のリーマン・ブラザーズの破綻により世界的な金融危機へと発展し、さらに実態経済にも危機が拡大しました。
また、ヨーロッパではイギリスやスペイン等で2000 年代後半以降不動産バブルが崩壊し、経済危機の一つの要因となりました。
近年の金融・経済危機は、不動産バブルの問題により危機が表面化し各国へ波及しましたが、これは、不動産価格の変動に関する情報が不十分で、既存の物価指数では不動産の価格変動を適切に把握できなかったためであると考えられています。
このため、不動産価格の動向を、国際的に共通の指針の下で迅速かつ的確に把握する必要があるとの認識が各国において共有されました。2011 年には、国際通貨基金(IMF)等により国際指針が作成され、G20 諸国に対して、本指針に基づく不動産価格指数(住宅)を公表するよう勧告が出されました。

日本においても、2010年度より国土交通省を事務局として「不動産価格の動向指標の整備に関する研究会」を開催しました。有識者や日本銀行、金融庁、内閣府、総務省、法務省等の参加の下、国際指針に基づく指数の開発に向けた検討を進め、2012年8月に不動産価格指数(住宅)の試験運用を開始しました。
その後も「不動産価格指数(住宅・商業用不動産)の整備に関する研究会」における検討及び指数の更なる改善を行い、2015年3月より本格運用に移行しました。
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この不動産価格指数(住宅)は、住宅総合、住宅地(=住宅用土地に近い)、戸建住宅、マンションの4つの指数が算出されている。
201504_01_01
 (出典:国土交通省:不動産価格指数(住宅)(全国)

全国の各住宅別の指数をグラフ化したものが、上記だ。
首都圏や関西圏、名古屋圏あたりが牽引していると思うが、全国的にみても、2013年に入ってマンション価格が急上昇しているのがわかる。それ以外の住宅は、やや上昇という状況に留まっている。
2008年はいわゆるリーマンショックが顕在化した年であるが、その時のマンション価格の落ち込みがめだっていることがわかる。マンション価格は景気(=不動産市況)に左右されることがよくわかる。

こうしたことから考えても、マンションリサーチ社が運営しているマンションNAVIが提供する、一つ一つのマンションに落とし込んだ数字での「今どれくらいで売れるのか」が分かることは意義深いものだと言える。しっかりチェックして、「売り時」や「買い時」を見抜くことが大切だ。

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2015年4月15日
レポート