マンションリサーチ総合研究所

【第21回】東京23区 どの区の物件が値上がりすると、どの区の物件も値上がりするのか?~区間の相関

今回は、データ盛りだくさんのコラムをおとどけする。

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マンションリサーチ社では、保有する東京23区の中古マンションの募集価格データを区別に分類して、平均平米単価を算出している。その区別の平均単価の推移をグラフ化したものが図2、3,4だ。

2010年1月~2014年12月までのデータを、6か月単位でとりまとめその変化を折れ線グラフで示した。東京23区では、2012年の終わりごろから、ジワジワと中古マンション価格が上昇しているのがよくわかる。

さらに、区別の平均平米単価の上下の動きを、区間で関係性があるかを調べてみることにした。つまり、ある区の平均平米単価が値上がり(値下がり)するタイミングと、別の区の同値の動きがどれくらい類似しているかを調べた。そしてここでは、相関係数という統計学の概念を用いてその関係性を紐解くことにする。
相関係数については、これまでも本コラムで何度か説明をしたので重複をさけるが、-1~+1の間で示され、同じような動きをする傾向にあると0から+1、 逆の動きをする関係にあると、0から-1の間の値を示す。そして、0.4、0.7あたりが分岐ラインと言われており、+0.4以上で相関がある、-0.4 以下で逆相関がある、+0.7以上で強い相関がある(-は逆)ということになる。

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この前提で図5.6.7を見ていただきたい。それぞれの区の間に相関があるものもあれば、あまり関係がない区どうしもある。注目されるのは、港区の平均平米単価だ。ほとんどの区との間とも相関が低いことがわかる。港区のマンション価格は、東京23区の間でも特異な動きをしているということだろう。

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2015年2月12日
レポート