マンションリサーチ総合研究所

【第12回】主要都市の既存マンション比較 ~管理費と修繕積立費~

前回(第11回)に引き続き、14都市の既存マンション比較の2回目。
このコラムでは、管理費と修繕積立費の比較をしてみたい。
どのエリアも大半の既存マンションデータを所有しているので、
このデータをもってそのエリアの特徴と言っていいだろう。

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1)管理費
㎡あたりの管理費では、最も高いのは東京23区の273円でダントツ1位だ。
続いて川崎市207円、横浜市200円と首都圏が上位を占める。
一方、最も安いのは北九州市で102円、続いて札幌市の120円、広島市の123円と地方都市が目立つ。
東京を100とすると最安値の北九州市は37と約1/3となっている。

この数字を見て正直驚いた。
東京23区が最も高いのは、予想通りだ。人件費の高さや高額マンションが多いからだろう。
驚いたのは、北九州市や札幌市広島市との差が大きいことだ。3倍近い差がつくとは想像もしていなかった。
分譲マンションの管理は、清掃、警備、点検という必ず必要な主要業務があり、それに住民へのサービスが加わる。
例えば、高級なマンションなら、コンシェルジュサービスなどがこれにあたる。
こうした付加サービスを行っているかどうかに大きな差があるのだろうか?そんな疑問を抱く結果となった。

2)修繕積立費
修繕積立費は、管理費に比べて差は小さかった。
最高値はやはり東京23区で㎡あたり171円、続いて横浜市の169円で、逆に最低値は北九州市の99円、続いて広島市の106円となっている。
他のエリアは押しなべて、120円~140円となっている。
分譲マンションにおいて、10年もすれば共有部になにかしらの補修が必要となり修繕費が発生するので、必ず積立てが必要だ。
最低限の必要費用は変わらないが、施工(工事)費用=労働人件費の違いがあり、多少の差があるのだろう。

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2014年10月7日
レポート