マンションリサーチ総合研究所

【第11回】主要都市の既存マンション比較~マンション規模と駅からの徒歩時間~

これまで、東京23区、関西(阪神、北摂エリア)、愛知県の既存マンションについて、マンションリサーチ社が保有するデータを用いて、その概要を見てきた。
そして、第九回においては、これら3つのエリアに存在するマンションの比較を行った。
今回は、その該当範囲を広げて検討してみたい。

対象となるエリアは、全国の主要14都市で、東京23区、札幌市、仙台市、千葉市、さいたま市、川崎市、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、北九州市、福岡市だ。

これらを比較すると、興味深いことが多い。
 
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1)マンション規模=総戸数

図のようにだいぶん差がある。もっとも多いのは、千葉市の196戸で、逆に少ないのは北九州市、名古屋市、広島市あたりは50戸程度で、約4倍の違いがある。
首都圏の中でも都心の周辺地域である、千葉市、横浜市は平均が50戸を超え、大型マンションが多いことがわかる。
これらの地域では、複数棟で総戸数500戸、1000戸を超える物件も見られ、こうした物件が該当エリアの平均を押し上げているのだろう。
東京23区=100とする換算では、千葉は331、横浜は254と平均して2.5倍以上の規模で、大型マンション群の存在が見えてくる。

2)駅からの徒歩時間
一番短いのが大阪市の6分、逆に一番遠いのが北九州市の12分。
他のエリアもほとんど10分弱という状況であまり大差がない。
この差は、駅(路線)環境の違いが大きいと思うが、それ以外にもマンションに対する考え方の違いもあるのかもしれない。
「マンション=駅近」の概念がどれくらい浸透しているか。
つまり、マンションは便利なところにあるもの、一戸建ては郊外に、という考えが主流なら、徒歩時間が短くなるのだろうか。

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2014年10月7日
レポート