マンションリサーチ総合研究所

【第9回】愛知県内の分譲マンション平均値と東京23区、関西との比較

9月分のマンションリサーチ総研のコラムでは、所有するデータの中から愛知県内のマンションについて分析してみたい。これまでに、東京23区、関西(阪神・北摂)、の2エリアについては分析済みなので、これらデータとの比較も合わせて行っていきたい。
今回と次回のレポートでは、愛知県内の現在中古物件として販売中の分譲マンションの分析を行う。

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当社が保有する該当エリアの分譲マンションデータは、約8100棟分ある。該当エリアの90%を超えるデータだ。
図①は愛知県内の8120棟の分譲マンション(上記該当物件)の平均値だ。
建物階数の平均値は7階建。総戸数は44戸で、これは東京23区関西エリアに比べてだいぶん少ない。駅からの徒歩は9.1分。建築からの経過年数=築年数は22年2か月となっている。
東京23区、関西(北摂・阪神)エリアと比較すると興味深い。

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順を追って見て行こう。
階数は7.8階と大きな違いはない。用地地域による高さの制限や容積率などを考えると似てくるのかもしれない。
東京23区では、高層マンションが目立つことからもう少し平均が高くなりそうだが、低層マンションや中層マンションの数も多いので、平均値をとるとこなれてくるのだろう。
1棟当たりの戸数では、関西(阪神・北摂)エリアの70戸というのが頭一つ抜けている。該当れぽーでも書いたが、郊外型の大規模マンションが多いからだろう。

駅からの徒歩距離はどのエリアの平均も8~9分だ。やはり10分以内で探す人が多いのもうなずける。これを超えると、自転車かバスで駅に向かう事になるだろう。
築年数の平均に大きな差は見られない。平均して22~23年だ。現在2014年9月として、1992年あたりが平均値だ。
売買金額が東京23区 、関西、愛知県内となることには、言及するまでもないだろう。

意外に面白いのは、管理費と修繕積立金(ともに㎡あたり)の違いだ。
管理費は東京23区の272円と愛知県の128円では、倍以上の差がある。築年数で変わる可能性があるが、両地域の平均築年数は変わらないから、これは人件費の違いだろうか。
修繕積立金は、東京23区167円、関西132年、愛知、122円の順となっている。この理由は、明確には分からないが、実際の修繕を行う時の工事費用(人件費)の差があるからだろうか?

この記事を書いた人

吉崎 誠二
不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長 
吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。
公式サイト:http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:http://www.hr-i.jp/


2014年9月19日
レポート